ガレの表現力の凄さ | エミールガレを語ろう。

ガレの表現力の凄さ

ガレ花瓶

ガレ『過ぎ去った苦しい悩みの葉』(1900年)

あるガレを評論する人がこの壷を評して、

「この壷には、白雪が散る冬の寂しい戸外を表出したプラチナの白い箔が、全体の地紋として使われ、その上に悲しみの落ち葉、褐色の落ち葉、黄色い木葉がひらひらと舞い落ちていゆくさまが描かれている。ガラスの表面は、つやを消して静寂の情景を象徴し、ガラスの青灰色が、限りなく深い灰色の空のどこまでも続いてゆくひろがりを暗示する。」

たしかにそう言われれば、そんな風にも見えます!勿論どのように見ようが、どう感じようが、人それぞれの自由なのですが、この壷がすばらしく美しいと思う点では共通です。

ガレのすばらしさは、このように冷たいガラスという素材に、ガレの心を通した熱き魂の表現をみごとに表し、人それぞれの心に心地よい揺らぎを与えてくれるのです。

みなさんにはこの壷はどのように見えてるのでしょうか?